「プラスαの付加価値を創造するワークプレイス」
白山市三日市松任線沿いの工業用ゴム製品を扱う商社の本社建て替え計画である。現社屋の老朽、狭隘化の問題解決と共に社員の創造性を高める執務空間を求め、現地での建て替えを行うことになった。
　建物は近代建築五原則をもつシンプルなモダンデザインを基本としている。外観は各層の三本の帯が水平ラインを強調しつつ低層部の色調を変え、少しずつセットバックさせることで、周囲の景観への配慮と敷地内の植栽や屋上緑化との調和を図っている。
　内部空間はエントランスホールから屋上のトップライトまで斜めに連続する三層吹抜空間が特徴であり、その斜傾吹抜けに面して各所室を配置することで何処に居ても視覚的に一体感が感じられ、かつ刺激的な空間を形成している。特に２、3階の執務スペースにはABWを念頭に作業効率や生産性を高め、アイデアが生まれやすい環境づくりのため緑化テラス、カフェ、リモート室、茶室など多様なワークプレイスを計画している。