HISTORY

五井イズムが紡いだ70年

1994-2003|体験型施設の流行を先取り

1990年代後半、同社は学校や公共施設の設計で新たな工夫を取り入れ、アトリウムを備えた高校など、全天候型の空間づくりを実現した。

1996年には会長・新村が黄綬褒章を受章し、建築活動に加えて金沢の景観保全への貢献が評価された。茶屋建築の保存やマンション計画の阻止など、地域の歴史的景観を守る活動でも中心的役割を果たした。

2002年には新村から西川へと経営が引き継がれ、直感重視から論理的思考への転換が図られた。

1995年の阪神・淡路大震災を契機に耐震基準が強化され、同社は学校施設を中心に多くの耐震診断・改修設計を担い、業務量が増加した。

一方、バブル崩壊後の経済停滞により旅館建築は減少したが、その経験で培った運営や動線まで考慮した提案力が強みとなった。

また、銭屋五兵衛記念館では体験型展示を取り入れた先進的な施設を実現し、地域の魅力向上にも貢献した。

石川県立二水高校のプロムナード。積極的に地元市民に校内を解放しようと考え、                                 公立高校として珍しく門を設けなかった

金沢ひがし茶屋街にある「藤とし」                                                     木造の外観をそのまま残すことにより、金沢ひがし茶屋街の景観を守ることにつながった

石川県銭屋五平衛記念館のエントランス周辺を巡る水辺が、訪れる人に安らぎを与える