建設地は金沢外環状海幹線に近い問屋町の一角に立地し、近年需要が高まるネットワークカメラクラウド事業を主体とした企業「Jシステム」と電気工事会社「後山電機」の新社屋である。
オフィスコンセプトは「コロナ禍を経て変化する社会の情勢にフレキシブルに対応できる環境配慮型次世代オフィスビル」とし、様々な仕掛けを施している。
外観は地場産の杉小幅板を型枠とした鉄筋コンクリート打放仕上と、通気層による遮熱効果と耐久性を高めるアルミパネルの併用により、シンプルながら素材感のある外装デザインとしている。
屋上には太陽光発電を設置し、南面には自然採光を空間の奥に取り込みながら日射熱を遮蔽するライトシェルと緑化したテラスにより、心地よい執務環境と省エネに貢献している。
内部空間は機能的でありながら間仕切を容易に変更できるよう建築、設備共にフレキシブルに計画しており、最上階には人と仕事をつなぐ心地よい空間「ワークカフェ」を設置し、交流、コラボ、集中、イノベーションを高め、生産性向上と社員の満足度を高めるよう工夫している。